📋 この記事でわかること
- 基本合意書を締結するタイミングと記載される主な項目
- 法的拘束力を持つ条項・持たない条項
- 基本合意書を結ばずに最終契約へ進むケース
- 締結にあたっての留意点とメリット
当事者間の交渉により、概ね条件合意に達した場合は、譲り渡し企業と譲り受け企業との間でデューデリジェンス前の対価額や経営者の処遇、役員・従業員の処遇、最終契約締結までのスケジュールと双方の実施事項や遵守事項、条件の最終調整方法等、主要な合意事項を記載した基本合意書を締結します。
目次
基本合意書に記載される主な項目
- 譲渡対価の目安(範囲で示されることもある)
- 想定しているスキーム(株式譲渡・事業譲渡等)
- 経営者・役員・従業員の処遇方針
- デューデリジェンスの実施条件・時期
- 最終契約締結までの想定スケジュール
- 双方が遵守すべき事項(独占交渉権・守秘義務等)
通常、守秘義務などは法的拘束力を持たせ、売買行為そのものや譲渡価格等の条件については拘束力を持たせない場合が多いです。
守秘義務や独占交渉権のような条項は当事者間の合意により法的拘束力を持たせることができる一方、譲渡価格や最終的な取引の実行については、その後のデューデリジェンスの結果によって内容が変わりうるため、この段階では拘束力を持たせないのが一般的とされています。
法的拘束力がない基本合意書を結ぶ意味を考慮すると、譲り渡し側の事業内容があまり複雑でないスキームの場合は、基本合意書の締結を行わず、直接譲渡契約書を締結するほうが望ましいこともあります。
締結にあたっての留意点
合意書締結にあたっては、仲介者・アドバイザーや士業等専門家のアドバイスを受けて調印することが大切です。
特に、合意書の中のどの部分が法的拘束力を伴うのかを理解しておかないと、軽い気持ちで合意書に押印して後戻りできないケースもあり得ます。
クロージング後の取り決めも重要で、譲り渡し企業と譲り受け企業の経営統合が円滑に進むよう、現経営者が譲り渡し後においても、一定期間、役員として経営に関与することを契約に盛り込むことなども可能なので、完全に内容を納得した上で締結することが望ましいでしょう。
基本合意書を締結するメリット
基本合意書を締結する意義は、その時点での主要な条件について当事者間の認識を書面で共有できる点にあります。デューデリジェンスなど、より工数のかかる工程に進む前に、双方の主要な条件についてすり合わせておくことで、後々の行き違いを防ぎやすくなります。
【「基本合意書」の例(株式譲渡の場合)】
まとめ
- 基本合意書は、当事者間の交渉が条件面でおおむね合意に達した段階で締結する書面です
- 対価額や処遇、スケジュール等の主要事項を記載しますが、通常は守秘義務等を除き法的拘束力を持ちません
- 事業内容がシンプルなスキームの場合は、基本合意書を結ばず直接最終契約に進むこともあります
- 締結にあたっては、どの条項が法的拘束力を持つのかを理解した上で、内容に納得してから調印することが重要です
よくある質問
結論:基本合意書を結ぶ必要性、法的拘束力の範囲、締結するメリットなど、経営者が特に気になる3つの疑問にお答えします。
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👤 監修者
佐藤 信(さとう あきお)
2018.04.18 更新

