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M&Aのデューデリジェンス(DD)とは|調査項目と進め方を解説

佐藤 信

監修:佐藤 信アイアールアイM&Aコンサルティング株式会社 取締役
最終更新日:2018年4月18日

📋 この記事でわかること

  • デューデリジェンスとは何か・誰が何を調査するのか
  • 財務・税務、法務、事業リスクという3つの調査観点
  • 情報統制と書類整備という実務上の2大ポイント
  • 調査費用の負担者
📝 この記事のまとめ 📝
  • デューデリジェンスは譲り受け側が財務・法務・事業リスク等の実態を専門家を通じて調査する工程です。
  • 実務上は情報統制(社内への非開示)と書類・データの早期整備が重要なポイントです。
  • 調査費用は一般的に、調査の実施を希望する譲り受け側が負担します。

譲り受け側が、譲り渡し企業の財務・法務・税務・事業リスク等の実態について、士業等専門家を活用して調査する行程です。どの調査を実施するかについては、譲り受け側の意向に従うこととなります。以下に各調査の実施観点を例示します。

デューデリジェンス(買収監査)による精査を表すノートと虫眼鏡のイメージ

【財務・税務調査の観点】

  • 回収不能債権の有無、貸倒懸念債権等の有無と回収見込み額
  • 個別資産の価値評価の妥当性
  • 簿外の債務の有無と金額
    (第三者への保証、製品保証義務、役職員退職金の要支給額、賃貸不動産の原状回復義務など)
  • 劣化した資産の有無と金額(長期滞留の在庫、不稼働機械など)
  • 会計・税務処理の適正性
  • リース債務の有無と残高

【法務調査の観点】

  • 法令遵守状況の確認
    (労働関連法、知的財産侵害、各種業法、建築基準法など)
  • 訴訟リスクの確認
    (営業面:債権・債務に関する係争、顧客からのクレームなど)
    (生産面:特許・ノウハウ等に係る紛争、製造物責任等など)
    (人事面:雇用・労働問題、各種ハラスメントなど)

【事業リスク調査の観点】

  • 譲り渡し企業の競争環境
  • 業界特有の市場環境
  • (固有の商慣行、価格競争状況、技術革新動向、法規制の動向等)
  • 特定企業への依存度
    (主要取引先、業務提携先、外部委託先等)
  • 急成長分野における不確定要素
    (将来予測の困難性、対応人材の不足等)
  • 環境汚染等の有無
    (騒音、異臭、土壌汚染、水質汚濁、アスベスト、PCBなど)等

留意点等

ア.情報統制は細心の注意を

通常、仲介者・アドバイザーに調査の実施や資料整理等の支援を要請します。譲り渡し企業が、M&Aに関して社内(役員、従業員等)への情報開示を行っていない場合は、その非開示の社員等に悟られずに実施するなどの工夫が必要です。

イ.書類の整備は早い段階で

小規模事業者の場合、会計帳簿や各種規程類等が整備されていない場合が多いことから、交渉相手の意向も踏まえつつ、早い時期から書類やデータ等の整備を促す必要があります。

なお、デューデリジェンスの実施費用は、一般的に調査の実施を希望する譲り受け側が負担します。

まとめ

  • デューデリジェンスは、譲り受け側が譲渡企業の財務・法務・事業リスク等の実態を専門家を通じて調査する工程です
  • 調査範囲は財務・税務、法務、事業リスクの3つの観点に大別されます
  • 情報統制(社内への非開示)と、書類・データの早期整備が実務上の重要なポイントです
  • 調査費用は一般的に、調査の実施を希望する譲り受け側が負担します

よくある質問

結論:デューデリジェンス費用の負担者、社内非公開での対応方法、会計帳簿が未整備な場合の対応など、経営者が特に気になる3つの疑問にお答えします。

Q

デューデリジェンスの費用は誰が負担しますか?

A一般的に、調査の実施を希望する譲り受け側が負担します。
Q

社内にM&Aを知らせていない場合、どう対応すればよいですか?

A仲介者・アドバイザーと相談の上、非開示の役員・従業員に悟られないよう資料準備や調査対応を進める工夫が必要です。
Q

小規模企業で会計帳簿が十分に整備されていない場合、どうすればよいですか?

A交渉相手の意向も踏まえつつ、早い段階から書類やデータの整備を進めることが望まれます。整備状況自体もデューデリジェンスの評価材料になります。

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佐藤 信

👤 監修者

佐藤 信(さとう あきお)

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2018.04.18 更新

By IRI M&Aコンサルティング編集部 | 2018年4月18日