📋 この記事でわかること
- 仲介者・アドバイザー選定の候補先と比較のポイント
- 秘密保持の重要性と社内外へ知らせる際の注意点
- 契約締結時に確認すべき業務範囲・報酬体系
- 財務状況が悪化している場合のM&Aの可能性
目次
仲介者・アドバイザーの選定
M&Aを希望する後継者不在の中小企業・小規模事業者が、仲介者・アドバイザーを選定する行程です。
仲介者の候補先は、民間のM&A専門業者の他、金融機関等が存在します。
【コラム:秘密保持契約】
M&Aに関して最も大切なことは、秘密を厳守し、情報の漏洩を防ぐことです。外部はもちろん、親戚や友人、社内の役員・従業員に対しても知らせる時期や内容には十分注意する必要があります。経営者の不用意な一言でM&Aが頓挫してしまうケースも見受けられます。
留意点等
仲介者・アドバイザーの選択にあたっては、業務範囲や業務内容、活動提供期間、報酬体系、M&A取引の実績、利用者の声等をWEBページや担当者から確認した上で、複数の仲介者・アドバイザーの中から比較検討して決定することが大切となります。
仲介者・アドバイザーによっては、業務範囲を特定部分のみ扱っている場合があり、また、全プロセスを取り扱う場合であっても、特定の業種・地域に特化したサービスを提供しているため、マッチング候補が限定される場合もあることに留意する必要があります。
仲介者・アドバイザーに業務を依頼する場合は、会社の存続に係る情報を開示することになるため、秘密保持に関する契約を結ぶことが必要となります。
なお、過大な債務等によって財務状況が悪化し、事業継続が困難となっているものの、収益性のある事業を有している中小企業・小規模事業者については、第二会社方式(収益性を有する事業を切り離し、他の事業者に承継させる一方、不採算部門を清算する再生手法)等の活用を専門家に相談することも有効であると考えられます。
仲介者・アドバイザーとの契約締結
①本行程の説明
契約には、双方と契約を結ぶ「仲介契約」と、一方当事者と契約を結ぶ「アドバイザリー契約」があります。

○仲介契約の特徴
- 相手方の状況が見えやすいため、交渉が円滑に進む場合が多い
- 一方に偏った助言がされやすい
- 中立・公平を維持できる仲介者を選ぶ必要がある
- 中小企業に多く見られる
○アドバイザリー契約の特徴
- 契約者の意向を交渉に反映させやすい
- 必要な手続きのみ契約を結ぶことができる
- 相手方の状況が見えにくいため、交渉が長引く場合がある
- 大企業で多く見られる
②留意点等
ア.譲り渡し側
契約を締結する際は、調印前に納得がいくまで十分な説明を受けることが重要です。特に契約内容や報酬等については、必要に応じて他の仲介者・アドバイザーや士業等専門家に意見を求める(セカンド・オピニオン)ことも有効です。
イ.仲介者・アドバイザー
契約締結前に依頼者に対し、以下の事項について明確な説明を行い、依頼者の納得を得ることが大切です。
- 双方の間に立つ「仲介者」、一方当事者に助言する「アドバイザー」の違いとそれぞれの特徴
- 提供する業務の範囲(相手方の探索のみ行う、マッチングまで行う等)、助言の範囲(事業価値算定、交渉、スキーム立案等)
- 着手金や報酬等に係る料金体系。その他の支払いに係る条件
なお、「仲介者」となる場合は、中立性、公平性をもって譲り渡し・譲り受け双方に接しなければなりません。
まとめ
- 仲介者・アドバイザーの選定は、後継者不在の中小企業がM&Aを進める最初のステップで、候補には民間のM&A専門業者や金融機関等があります
- 秘密保持を徹底することが極めて重要で、社内外を問わず知らせる時期・内容には十分な注意が必要です
- 選定にあたっては、業務範囲、報酬体系、実績、対応可能な業種・地域等を複数の仲介者・アドバイザーで比較検討することが大切です
- 業務を依頼する際は、会社の存続に関わる情報を開示することになるため、秘密保持契約の締結が必要です
よくある質問
結論:仲介者・アドバイザーの選び方、秘密保持で気をつけるべき点、財務状況が悪化している場合のM&Aの可否など、経営者が特に気になる3つの疑問にお答えします。
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👤 監修者
佐藤 信(さとう あきお)
2018.04.18 更新
