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第13話 ぶつかる二人

数字だけを見ていた人間と、価値を信じた人間が、同じ案件に向き合った。

数字か、価値か。——二人の答えは、真っ向からぶつかった。
どちらが正しいのか、まだ誰にもわからなかった。

石田案は早期売却を優先、価格は低めに設定、個人顧客を巻き込む計画、コスト削減を前提に提案。主人公案は価値創造を重視、ストーリーで訴求、地域やファンのある企業に打診、将来の成長ポテンシャルを伝える。上司からはどちらを採用し買い手を見つけより良い条件で成約するか解決を求められている。


同じM&A案件を前に、二人の戦略は正反対だった。
数字か、価値創造か——どちらが本当の答えなのか。

理想論はいいけど、M&Aはボランティアじゃない、売れなきゃ意味がない、きれいごとでオーナーを幸せにできると思うなよとライバルの冷たい言葉。効率だけを求めて価値のあるものを切り捨てるのは短期的な勝ちでしかありません、この店を伸ばせる未来をつなぐのが俺たちの仕事ですと主人公の反論。


売れればいい、では終われない。
事業承継には、オーナーの人生が乗っている。

石田のアプローチは数字重視、小規模の個人パン屋オーナー、低価格帯での買収ニーズ、コスト削減が前提の提案資料。主人公のアプローチは価値重視、カフェ事業者・飲食グループ・ライフスタイル系企業、事業シナジーを重視した提案資料。石田の面談では現状の数字では評価は厳しくなります、早めに決断された方がリスクは少なく済みます。主人公の面談ではこのお店には地域を笑顔にする力があります、この価値を活かせる会社に必ずつなぎます。


同じ店を、全く違う視点で売ろうとしていた。
M&A買い手探しは、誰に何を伝えるかで変わる。

そんなことを言っている間に他の案件はどんどん決まっていくぞ、結果を出せないやつの理想なんてただの言い訳だと激しい口論。二人の考え方は真っ向からぶつかった。上司からいいか、二人とも、勝敗は単に早さじゃない、より良い条件でオーナーが納得して未来につながる成約をした方が勝ちだ、数字と想い、どちらも欠けちゃいけない、それを忘れるなと一言。


数字と想い、どちらも欠けちゃいけない。
それが、M&A仲介の本当の勝負だ。

理想論はいいけど、M&Aはボランティアじゃない、売れなきゃ意味がない、きれいごとでオーナーを幸せにできると思うなよとライバルの冷たい言葉。効率だけを求めて価値のあるものを切り捨てるのは短期的な勝ちでしかありません、この店を伸ばせる未来をつなぐのが俺たちの仕事ですと主人公の反論。


数字も大事だ。でも、
それだけじゃ人の想いは守れない。
絶対に、この店の価値を証明してみせる。

次回 第14話「売れない理由」
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この話の登場人物

佐藤恒一

佐藤 恒一
主人公・27歳
元エンジニア
→ M&A仲介営業

黒木隆司

黒木 隆司
上司・45歳
部署マネージャー

石田直也

石田 直也
先輩(ライバル)
28歳・元トップ営業マン

全員のプロフィール・人物関係は
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By | 2026年5月27日