リテイナーフィー(りていなーふぃー/Retainer Fee)👁 閲覧数:234回

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M&A用語解説

リテイナーフィー(りていなーふぃー/Retainer Fee)

リテイナーフィーとは、M&Aの仲介会社・ファイナンシャルアドバイザー(FA)との契約に基づき、契約期間中、月単位等で継続的に支払う報酬をいう。中小企業庁「中小M&Aガイドライン」(第3版)は、M&A支援機関の手数料の種類の一つとして「月額報酬」を挙げ、仲介者・FAとの契約に基づき、毎月、一定額の報酬を支払う方式と説明している。本稿では、このような月額報酬として設定される報酬を「リテイナーフィー」という。

業務着手時に一括して支払う着手金とは異なり、リテイナーフィーは、相手先候補の選定・情報収集・交渉支援等、契約期間中に継続的に提供される業務の対価として、一定の期間にわたり定期的に支払われる点に特徴がある。取引の成否にかかわらず発生し、原則として返金されない性質を持つ点は着手金と共通するが、支払いの時期・頻度が異なる。

リテイナーフィーの支払いが、取引成立時に支払う成功報酬の金額へどのように反映されるか(一部充当・減額調整の有無等)は、締結するアドバイザリー契約の内容による。また、リテイナーフィーの要否・金額水準・対象期間・呼称(「月額報酬」「顧問料」等)は仲介会社・FAによって異なる場合があるため、名称だけで判断せず、個別の契約書における発生条件・支払条件を確認する必要がある。

※リテイナーフィーの要否・金額・対象期間・返金の可否等は仲介会社・FAごとに異なるため、必ずアドバイザリー契約書・重要事項説明書等の契約条件を個別に確認する必要がある。

なぜM&Aで重要か

中小企業庁「中小M&Aガイドライン」(第3版)は、M&A支援機関(仲介者・FA)の手数料の種類として、着手金・月額報酬・中間金・成功報酬等を挙げている。本稿でいうリテイナーフィーは、このうち月額報酬として設定される報酬に当たる。リテイナーフィーは交渉が長期化した場合等に総額が大きくなり得る一方、着手金と異なり契約期間中は継続的に発生するため、依頼者(譲渡側・譲受側)にとっては、契約締結前に、対象期間・金額水準・成功報酬との関係を含めた報酬体系全体を、重要事項説明等を通じて十分に理解しておくことが重要である。

リテイナーフィーを含むM&A関連費用の会計処理も、対象となる会計主体(個別財務諸表・連結財務諸表の別)や取引のスキームによって取扱いが異なり得る。企業結合に関する会計基準(企業会計基準第21号)第26項は、外部のアドバイザー等に支払った取得関連費用について、発生した事業年度の費用として処理する旨を定めている。M&Aを検討する際は、リテイナーフィーを含む手数料体系が資金繰りに与える影響とともに、具体的な会計処理について税理士・公認会計士等の専門家に個別に確認しておく必要がある。

この用語のカテゴリー

M&A実務

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監修者情報
監修者 佐藤信(IRI M&Aコンサルティング株式会社 取締役)
監修

佐藤 信(さとう あきお)

M&A・事業承継の専門家|IRI M&Aコンサルティング株式会社

IRI M&Aコンサルティング株式会社 取締役。M&A・事業承継に関する実務経験をもとに、中小企業の譲渡・譲受、事業承継、企業価値評価などの支援に従事。本サイトでは、専門用語を初めて学ぶ方にも理解しやすい表現を心掛け、実務で活用できる情報の監修を担当しています。

投稿者: IRI M&Aコンサルティング編集部 | 2016年10月6日 | 最終更新日: 2026年10月16日
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