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M&A用語解説
M&Aブティック(えむ・あんど・えーぶてぃっく/M&A Boutique)
M&Aブティックとは、M&Aに関するアドバイザリー業務を専門的に手がける会社を指す、実務上の呼称です。事業者の用語解説では、M&Aのアドバイスやサポートを全面的に行う集団・会社を指し、売り手または買い手のいずれか一方の立場に立つアドバイザリー形式を基本としつつ、仲介形式で支援するブティックも存在するとされています(日本M&Aセンター「M&Aブティック」(事業者による用語解説))。
公的な文書では、中小企業庁「中小M&Aガイドライン(第3版)」(令和6年8月・PDF)が「M&Aブティック」ではなく「M&A専門業者」という用語を用いています。M&A専門業者は、譲り渡し側・譲り受け側に対するマッチング支援や、中小M&Aの手続進行に関する総合的な支援を専門に行う民間業者で、主に仲介者・FAに分類されると整理されています(中小M&Aガイドライン16・17頁)。M&Aブティックと呼ばれる会社のうち、こうした支援を専門に行うものは、中小M&Aガイドライン上の「M&A専門業者」に当たり得ると考えられます。
業務の形態は会社によって異なります。中小M&Aガイドラインでは、FA(フィナンシャル・アドバイザー)は譲り渡し側又は譲り受け側の一方との契約に基づいて、仲介者は双方との契約に基づいてマッチング支援等を行う支援機関とされています(中小M&Aガイドライン17・18頁)。「M&Aブティック」という呼称自体からFA型か仲介型かが決まるわけではないため、実際の契約・業務形態を依頼前に確認することが重要です。
なお、投資銀行は、株式・債券等の引受けによる資金調達の支援や、M&Aなどに関する財務アドバイザリーを行う業者を指して用いられる呼称です。これに対し、M&AブティックはM&Aの助言・支援を専門とする会社を指す呼称であり、業務範囲や体制は各社で異なります。
※個別の契約や取引については、弁護士等の専門家にご確認ください。
中小M&Aガイドラインの「はじめに」は、M&A専門業者が顕著に増加する中で、契約内容や手数料のわかりにくさ、担当者によっては支援の質が十分と言えない場合があるといった声が聞かれるようになったことに触れています(中小M&Aガイドライン10頁)。M&Aの当事者にとっては、依頼先をどのような基準で選ぶかが重要になります。
中小M&Aガイドラインは、仲介者・FAの選定にあたり、業務形態や業務範囲・内容、契約期間、報酬(手数料)体系、M&A取引の実績等を確認した上で、複数の中から比較検討して決定することが重要であり、業務形態には仲介業務とFA業務があるため、どちらが自身にとって適しているか検討すべきとしています(中小M&Aガイドライン37頁)。仲介者から支援を受ける場合には、自らが支払う手数料に加え、相手方が支払う手数料の算定基準についても説明を求めることが考えられるとされています(中小M&Aガイドライン71頁)。また、仲介者は利益相反のリスクを最小限とするため、最低限講じるべき措置が定められています(中小M&Aガイドライン99頁。詳しくはM&A仲介(仲介者)を参照)。契約内容のポイントについては、アドバイザリー契約も参照してください。
