M&Aコンサル用語集TOP / ラ行 / リテイナーフィー閲覧数:235回
M&A用語解説
リテイナーフィー(りていなーふぃー/Retainer Fee)
リテイナーフィーとは、M&Aの仲介会社・ファイナンシャルアドバイザー(FA)との契約に基づき、契約期間中、月単位等で継続的に支払う報酬をいう。中小企業庁「中小M&Aガイドライン」(第3版)は、M&A支援機関の手数料の種類の一つとして「月額報酬」を挙げ、仲介者・FAとの契約に基づき、毎月、一定額の報酬を支払う方式と説明している。本稿では、このような月額報酬として設定される報酬を「リテイナーフィー」という。
業務着手時に一括して支払う着手金とは異なり、リテイナーフィーは、相手先候補の選定・情報収集・交渉支援等、契約期間中に継続的に提供される業務の対価として、一定の期間にわたり定期的に支払われる点に特徴がある。取引の成否にかかわらず発生し、原則として返金されない性質を持つ点は着手金と共通するが、支払いの時期・頻度が異なる。
リテイナーフィーの支払いが、取引成立時に支払う成功報酬の金額へどのように反映されるか(一部充当・減額調整の有無等)は、締結するアドバイザリー契約の内容による。また、リテイナーフィーの要否・金額水準・対象期間・呼称(「月額報酬」「顧問料」等)は仲介会社・FAによって異なる場合があるため、名称だけで判断せず、個別の契約書における発生条件・支払条件を確認する必要がある。
※リテイナーフィーの要否・金額・対象期間・返金の可否等は仲介会社・FAごとに異なるため、必ずアドバイザリー契約書・重要事項説明書等の契約条件を個別に確認する必要がある。
中小企業庁「中小M&Aガイドライン」(第3版)は、M&A支援機関(仲介者・FA)の手数料の種類として、着手金・月額報酬・中間金・成功報酬等を挙げている。本稿でいうリテイナーフィーは、このうち月額報酬として設定される報酬に当たる。リテイナーフィーは交渉が長期化した場合等に総額が大きくなり得る一方、着手金と異なり契約期間中は継続的に発生するため、依頼者(譲渡側・譲受側)にとっては、契約締結前に、対象期間・金額水準・成功報酬との関係を含めた報酬体系全体を、重要事項説明等を通じて十分に理解しておくことが重要である。
リテイナーフィーを含むM&A関連費用の会計処理も、対象となる会計主体(個別財務諸表・連結財務諸表の別)や取引のスキームによって取扱いが異なり得る。企業結合に関する会計基準(企業会計基準第21号)第26項は、外部のアドバイザー等に支払った取得関連費用について、発生した事業年度の費用として処理する旨を定めている。M&Aを検討する際は、リテイナーフィーを含む手数料体系が資金繰りに与える影響とともに、具体的な会計処理について税理士・公認会計士等の専門家に個別に確認しておく必要がある。
