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M&A用語解説

ノートーク条項(のーとーくじょうこう)

ノートーク条項(No-talk Provisions)とは、M&Aの基本合意書(LOI)や意向表明書等に定められる取引保護条項(Deal Protection Measure)の一つで、一定期間、対象会社が第三者との間で買収に関する協議・交渉を行うこと、および未公開の重要情報を提供することを禁止する取り決めをいいます。「接触禁止条項」とも呼ばれます。

類似の条項として「ノーショップ条項」がありますが、ノーショップ条項が第三者からの提案の「勧誘」自体を禁止するのに対し、ノートーク条項は第三者から持ち込まれた提案への「対応(協議・情報提供)」を禁止する点に主眼があるとされ、実務上は両者をあわせて規定するケースが多く見られます。

※米国の判例では、取締役の受託者責任(fiduciary duties)との関係で、対抗提案の機会を一切排除するような過度に厳格なノートーク条項は無効と判断される場合があるとされています。契約書への規定にあたっては、弁護士等の専門家にご確認ください。

なぜM&Aで重要か

M&A交渉では、買主候補が多大な時間とコストをかけてデューデリジェンスや条件交渉を進める一方、その最中に売主が他の買主候補と並行して交渉を行う「オークション化」のリスクがあります。ノートーク条項は、こうした独占交渉権を実効的に確保し、買主候補が安心して交渉・DDに注力できる環境を整える機能を持ちます。

他方で、売主側にとっては選択肢を狭める条項でもあるため、より良い条件を提示する第三者が現れた場合に協議を可能とする例外規定(フィデューシャリー・アウト条項)を併せて設けるかどうかが交渉の重要な論点となります。

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監修者情報
監修者 佐藤信(IRI M&Aコンサルティング株式会社 取締役)
監修

佐藤 信(さとう あきお)

M&A・事業承継の専門家|IRI M&Aコンサルティング株式会社

IRI M&Aコンサルティング株式会社 取締役。M&A・事業承継に関する実務経験をもとに、中小企業の譲渡・譲受、事業承継、企業価値評価などの支援に従事。本サイトでは、専門用語を初めて学ぶ方にも理解しやすい表現を心掛け、実務で活用できる情報の監修を担当しています。

投稿者: IRI M&Aコンサルティング編集部 | 2016年10月6日 | 最終更新日: 2026年10月16日
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