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M&A用語解説
スクイーズアウト(すくいーずあうと/Squeeze Out)
スクイーズアウトとは、対象会社の支配株主が、少数株主(残存株主)から強制的にその保有株式を取得し、対象会社を完全子会社化する手法の総称です。MBOや上場子会社の完全子会社化の場面で、公開買付けに応募しなかった株主を排除する目的で用いられることが一般的です。
現在のM&A実務で広く用いられている手法の一つが株式等売渡請求です。総株主の議決権の10分の9(定款でこれを上回る割合を定めた場合はその割合)以上を有する特別支配株主は、他の株主全員に対し、その保有する株式の全部を当該特別支配株主に売り渡すことを請求することができます(会社法179条)。株主総会の決議を要しないため、他の手法と比べて手続を簡易・迅速に進められる点が特徴です。
特別支配株主に該当するだけの議決権を有していない場合には、全部取得条項付種類株式を発行した上で株主総会の決議によりその全部を取得する方法(会社法171条)や、株式併合(会社法180条)によって少数株主の保有株式を1株に満たない端数とし、その対価を金銭で交付する方法が用いられることもあります。
いずれの手法においても、少数株主には一定の保護手続が用意されています。例えば株式等売渡請求の場合、対価に不服のある売渡株主等は、取得日の20日前から前日までの間に、裁判所に対し売買価格の決定を申し立てることができます(会社法179条の8)。
※いずれの手法を用いるべきかは、対象会社の株主構成や議決権比率等によって異なるため、具体的な進め方については弁護士等の専門家にご確認ください。
スクイーズアウトは、MBOや完全子会社化を最終的に完結させるための重要なプロセスです。公開買付けだけでは100%の株式を取得できないことが通常であるため、公開買付け後にスクイーズアウトの手続を組み合わせることで、初めて対象会社を完全子会社とし、機動的な経営や組織再編を行うことが可能になります。
一方で、少数株主の締め出しを伴う手続であるため、取得対価の妥当性や手続の公正性が後日争われるリスクがあります。実務上は、独立した第三者算定機関による株式価値算定や、独立委員会の設置など、手続の公正性を担保する取り組みが重視されます。
