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【完全版】医療法人のM&Aガイド

佐藤 信

監修:佐藤 信アイアールアイM&Aコンサルティング株式会社 取締役
最終更新日:2026年4月20日

📋 この記事でわかること

  • 医療法人M&Aの基本構造(出資持分の譲渡・理事長交代・事業譲渡の違い)
  • 持分あり・持分なし医療法人でスキームがどう変わるか
  • 医療法人の評価方法と相場の目安
  • 医療法人M&Aが増えている背景(売り手・買い手それぞれの事情)
  • 初期相談から引き継ぎまでの実務フローと期間の目安
📝 この記事のまとめ 📝
  • 医療法人は営利法人と違い単純売買ができず、理事長交代や出資持分譲渡で実質的なM&Aを行う
  • 持分あり法人は出資持分の譲渡が可能、持分なし法人は理事長交代が中心
  • 評価は営業(医業)利益の3〜6倍が目安で、規模により数千万円〜数億円まで幅がある
  • 実務フローは初期相談から引き継ぎまで9ステップ、期間は6ヶ月〜1年程度
  • 最重要ポイントは許認可対応・院長の確保・スタッフや患者の継続

仕組み・相場・スキーム・注意点まで徹底解説

医療法人の承継に悩む方へ

「後継者がいない」「このまま閉院するしかないのか」「第三者に引き継げるのか不安」
医療法人は一般企業と異なり、営利目的ではない法人であるため、単純な売買ができないという特殊性があります。
しかし現在は、
👉理事長交代や出資持分の譲渡による“実質的なM&A
が広く行われており、医療機関の承継手段として一般化しています。

医療法人のM&Aガイド

医療法人M&Aの基本構造

医療法人のM&Aは、通常の株式会社とは異なる仕組みで行われます。

■ 主な方法

  • 出資持分の譲渡(持分あり法人)
  • 理事・理事長の交代
  • 事業譲渡(個人診療所など)

👉ポイント
「法人そのものを売る」というより、経営権を移す形

医療法人の種類と影響

M&Aを考える上で最も重要なのが、法人の種類です。

■ ① 持分あり医療法人

  • 出資者に持分あり
  • 出資持分の譲渡が可能

👉一般的なM&Aが可能

■ ② 持分なし医療法人

  • 出資持分なし
  • 利益配分不可

👉理事長交代が中心

👉結論
持分の有無でスキームが大きく変わる

いくらで承継できるのか(相場)

医療法人の評価は、以下の要素で決まります。

■ ① 収益力

  • 営業利益(または医業利益)×3〜6倍

■ ② 純資産

  • 現預金
  • 不動産
  • 医療機器

■ ③ のれん(ブランド・患者基盤)

👉実務上は
収益+資産を総合評価

■ 目安

  • 小規模診療所:数千万円
  • 中規模法人:数千万円〜数億円

なぜ医療法人M&Aが増えているのか

背景には明確な理由があります。

■ 売り手側

■ 買い手側メリット

  • 新規開業より低リスク
  • 既存患者の獲得
  • 医療圏の確保

👉結果
需給がマッチしている市場

M&Aの実務フロー

医療法人のM&Aは以下の流れで進みます。

① 初期相談・簡易査定
② スキーム検討
③ 買い手探索
④ 条件交渉
⑤ 基本合意
⑥ デューデリジェンス
⑦ 最終契約
⑧ 理事変更・許認可対応
⑨ 引き継ぎ

👉期間:6ヶ月〜1年程度

最大の論点(重要)

医療法人M&Aでは以下が最重要です。

■ ① 許認可

  • 都道府県の認可が必要
  • 理事変更の届出

■ ② 院長問題

  • 医師が必要
  • 診療継続性

■ ③ スタッフ・患者

👉ここが崩れると価値が消える

よくある課題

■ スキームの誤解

👉「売買できない」と思い込んでいる

■ 税務リスク

  • 出資持分の評価
  • 退職金との関係

■ 許認可対応の遅れ

👉スケジュール遅延

成功させるポイント

■ ① 早期準備

👉最低でも1年前から

■ ② スキーム設計

👉税務+法務+許認可

■ ③ 引き継ぎ設計

  • 院長残留
  • スタッフ維持
  • 患者説明

👉結論
“人”の引き継ぎが最重要

医療法人のM&Aガイド

他業種との違い(本質)

医療法人M&Aは、
👉「利益」ではなく
👉**「継続性」**
が評価の中心です。

  • 患者が来るか
  • 医師がいるか
  • 診療が続くか

👉ここが一般企業との最大の違い

まとめ|医療法人は“承継前提の時代”

医療法人は、

  • 社会インフラ
  • 地域密着

であるため、
👉閉院より承継が求められる時代
です。

よくある質問

結論:医療法人の売買可否、持分あり・なしの違い、承継の相場、期間など、特に気になる4つの疑問にお答えします。

Q

医療法人は売買できるのですか?

A医療法人は営利法人と異なり単純な売買はできませんが、出資持分の譲渡(持分あり法人)や理事・理事長の交代により経営権を移す「実質的なM&A」が広く行われており、医療機関の承継手段として一般化しています。
Q

持分あり・持分なしでM&Aの方法はどう変わりますか?

A持分あり医療法人は出資持分の譲渡が可能で一般的なM&Aができます。持分なし医療法人は出資持分がなく利益配分もできないため、理事長交代が中心となります。持分の有無でスキームが大きく変わります。
Q

医療法人の承継の相場はどのくらいですか?

A営業利益(医業利益)の3〜6倍を軸に、現預金・不動産・医療機器などの純資産と、ブランド・患者基盤ののれんを総合評価します。目安は小規模診療所で数千万円、中規模法人で数千万円〜数億円です。
Q

医療法人のM&Aにはどのくらいの期間がかかりますか?

A初期相談から引き継ぎまで6ヶ月〜1年程度が目安です。都道府県の認可や理事変更の届出などの許認可対応が必要なため、最低でも1年前からの早期準備が推奨されます。

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佐藤 信

👤 監修者

佐藤 信(さとう あきお)

M&A・事業承継の専門家
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2026.04.20 更新

By IRI M&Aコンサルティング編集部 | 2026年4月20日