📋 この記事でわかること
- 事業価値を高める「磨き上げ(ブラッシュアップ)」とは何か
- 会社の「強み」を作り「弱み」を改善する方法
- ガバナンス・内部統制を向上させるポイント
- 経営資源をスリムにする考え方と個人事業の法人成り
- 磨き上げに取り組む際の考え方と始めるタイミング
事業引継ぎの準備として、事業価値を高める「ブラッシュアップ」に取り組むことが大切である。自ら実施することも可能であるが、対応が多岐にわたるため、専門家の助言を得て効率的に進めることも有効です。
業種や会社の規模、会社を取り巻く環境等によって様々な方法が存在します。
ここでは、「会社の強み作り」、「ガバナンス・内部統制の向上」、「経営資源のスリム化」に関する取り組み事例を記載します。個人事業主の場合も同様な観点を持つ必要があります。

目次
会社の「強み」を作り、「弱み」を改善する
- 他社との違いを明確にする
- 会社の特徴を活かし、戦略を明確にする(ニッチ、特定顧客層向け商品・サービスの充実、高精度、短納期、ワンストップサービス化等)
- 資格取得・創意工夫提案の奨励等、従業員のスキルと自発性を高める
- 従業員の年齢ギャップを是正する(定期的な採用)
- 取引先・対象市場の偏重を是正し、事業リスクを分散する
ガバナンス・内部統制を向上させる
- 社内の風通しを良くし社員に会社の一員としての責任とやる気を育む
- オーナーと企業との線引きを明確化する(資産の賃貸借、ゴルフ会員権、自家用車、交際費など)
- 財務の透明化を図る
- 計画的に役職員への業務の権限委譲を進める(オーナー1人しか出来ないことを無くす)
- 役員会の適時開催。議事録等を整備する
- 従業員等の職制、職務権限を明確化する
- 規程、マニュアルを作成し、必要な時に閲覧が可能な状態にする
- 業務の流れ、指揮命令系統を明確にし、効率よく統制する
- 法令を遵守し、遵法体制を整備する
経営資源をスリムにする
- 事業に必要のない資産の処分や、余剰負債の返済をする
- 滞留している在庫や、不稼働設備を処分する
- 事業と関連性の薄い株主を整理しておく
事業「ブラッシュアップ」の対象は、業績改善や経費削減にとどまらず、商品やブランドイメージ、優良な顧客、金融機関や株主との良好な関係、優秀な人材、知的財産権や営業上のノウハウ、法令遵守体制などを含み、これらの無形資産が「強み」となるように整理します。ただし、これには時間がかかることから、事業引継ぎのタイミングから逆算して、できることから早めに着手しておくことが望まれます。
個人事業の法人成り
また、個人事業主においては新規に法人を設立(法人成り)することにより個人の資産・家計と事業を分別する方法も考える必要があります。
磨き上げに取り組む際の考え方
これらの取り組みを通じて事業の「強み」を整理しておくことで、事業評価の際にプラスの要素として評価されやすくなり、その後の候補先とのマッチングや条件交渉においても有利に働く可能性があります。逆に、磨き上げが不十分なまま交渉に臨むと、評価が伸び悩んだり、デューデリジェンスの段階で想定外の指摘を受けたりすることもあるため、早めの着手が望まれます。
まとめ
- 事業承継やM&Aの準備として、事業価値を高める「磨き上げ(ブラッシュアップ)」に取り組むことが重要です
- 主な取り組みは、会社の強み作り、ガバナンス・内部統制の向上、経営資源のスリム化の3つに大別されます
- 商品力やブランド、顧客との関係、人材、知的財産など無形資産の整理も「強み」として重要です
- 磨き上げには時間がかかるため、事業引継ぎのタイミングから逆算して早めに着手することが望まれます
よくある質問
結論:磨き上げを自分だけで進められるか、何から始めるべきか、個人事業主にも必要かなど、経営者が特に気になる3つの疑問にお答えします。
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👤 監修者
佐藤 信(さとう あきお)
2018.02.06 更新
