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M&A用語解説
原資産価格(げんしさんかかく)
原資産価格とは、オプション取引などのデリバティブ取引において、権利行使の対象となる株式・債券・為替・商品等(原資産)そのものの市場価格をいいます。市場価格が存在しない未上場株式等の場合には、企業価値評価等により合理的に算定された評価額が原資産価格として用いられます。オプションの理論価格は、原資産価格と行使価格(あらかじめ定められた売買価格)との差を基礎に、満期までの残存期間やボラティリティ等の要素を加味して算定されます。
M&Aの実務では、対象会社が発行する新株予約権(ストックオプション)や新株予約権付社債の価値評価を行う場面で、この原資産価格の考え方が用いられます。この場合、対象会社の株式の評価額(未上場株式であれば企業価値評価により算定した理論株価)が原資産価格に相当します。
※新株予約権等の評価では、その条件や評価目的に応じて、ブラック・ショールズ式や二項モデル等のオプション価格算定モデルが用いられることがあります。個別の評価にあたっては公認会計士等の専門家にご確認ください。
M&Aでは、対象会社がストックオプションや新株予約権付社債を発行している場合、その価値や取扱いが株式価値・譲渡価格の検討に影響を与えることがあります。原資産価格(対象会社株式の評価額)が行使価格を上回っている場合、その新株予約権は経済的価値を有し、権利行使される可能性が高まります。新株予約権が行使されて株式が発行または交付されると、既存株主の持分割合や1株当たりの価値が希薄化する可能性があるため、株式価値の算定において考慮すべき要素となります。
特に、未上場のベンチャー企業を対象とするM&Aでは、役職員に付与されたストックオプションの取扱い(買収時の買取り・承継等)が交渉の論点になることが多く、原資産価格の考え方を理解しておくことが実務上重要です。
