デューデリジェンス

譲り受け側が、譲り渡し企業の財務・法務・税務・事業リスク等の実態について、士業等専門家を活用して調査する行程です。どの調査を実施するかについては、譲り受け側の意向に従うこととなります。以下に各調査の実施観点を例示します。

【財務・税務調査の観点】

  • 回収不能債権の有無、貸倒懸念債権等の有無と回収見込み額
  • 個別資産の価値評価の妥当性
  • 簿外の債務の有無と金額
    (第三者への保証、製品保証義務、役職員退職金の要支給額、賃貸不動産の原状回復義務など)
  • 劣化した資産の有無と金額(長期滞留の在庫、不稼働機械など)
  • 会計・税務処理の適正性
  • リース債務の有無と残高

【法務調査の観点】

  • 法令遵守状況の確認
    (労働関連法、知的財産侵害、各種業法、建築基準法など)
  • 訴訟リスクの確認
    (営業面:債権・債務に関する係争、顧客からのクレームなど)
    (生産面:特許・ノウハウ等に係る紛争、製造物責任等など)
    (人事面:雇用・労働問題、各種ハラスメントなど)

【事業リスク調査の観点】

  • 譲り渡し企業の競争環境
  • 業界特有の市場環境
  • (固有の商慣行、価格競争状況、技術革新動向、法規制の動向等)
  • 特定企業への依存度
    (主要取引先、業務提携先、外部委託先等)
  • 急成長分野における不確定要素
    (将来予測の困難性、対応人材の不足等)
  • 環境汚染等の有無
    (騒音、異臭、土壌汚染、水質汚濁、アスベスト、PCBなど)  等

 

留意点等

ア.情報統制は細心の注意を

通常、仲介者・アドバイザーに調査の実施や資料整理等の支援を要請します。譲り渡し企業が、M&Aに関して社内(役員、従業員等)への情報開示を行っていない場合は、その非開示の社員等に悟られずに実施するなどの工夫が必要です。

イ.書類の整備は早い段階で

小規模事業者の場合、会計帳簿や各種規程類等が整備されていない場合が多いことから、交渉相手の意向も踏まえつつ、早い時期から書類やデータ等の整備を促す必要があります。

By | 2018年4月18日