既存の会社が他社の株式の100%を取得し、完全親会社となる場合を「株式交換」と呼びます。
方法としては、例えばX社がY社を100%支配したいと考える場合、Y社の株主達からY社株を全て受け取り、対価としてX社の株を交付します。これによりY社の株主はX社の株主となり、Y社は株式交換によってX社の完全子会社に、X社はY社の完全親会社になります。
株式交換によるM&Aでは、買収企業(上記ではX社)は現金がなくても他社を買収することが出来ます。ただし買収企業が非上場会社のときは、売手企業のオーナー(株主)は非上場会社の株式を受け取ることとなるため、現金化が難しくなるケースもあります。
また株式交換によるM&Aでは、売手企業のオーナー(株主)に買収企業の株式を割り当てるので、買収企業の経営にも参画されることになります。これをデメリットと捉える買収企業もあるのではないでしょうか。
買収企業が上場会社である場合は、株価が変動するというリスクがあります。そのため、買収企業の株価の状況によっては、現金による買収額と比べて譲渡金額が上乗せされることもあるようです。